進学校の「中1英語」は要注意 (その2)
前回のブログ「進学校の「中1英語」は要注意」では下記の保護者からの相談メールを取り上げました。前回はご紹介できなかったのですが、進学校の中1英語に落ちこぼれないための重要な情報がもう1つあります。それは、英語の音読ができれば、落ちこぼれないですむだろう、というものです。
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(保護者からの相談メール/再掲)
「私立中学校1年生の娘を持つ母親です。娘は中学受験にチャレンジし懸命に努力した結果、難関校とされるある中高一貫の進学校(女子校)に今春入学することができました。しかし娘は夏休みに入る前に学校の英語授業から落ちこぼれてしまいました。
1学期最後の担任との面談で、授業のスピードが余りにも速すぎること、単語も覚える量が多すぎるのではないかと質問しました。すると担任は「このやり方の方が伸びます。実際、このやり方だからこそ学校の成績も全国でトップクラスなのです。」と取りあってくれませんでした。
実績があると先生は強調されましたが、教科書も”特異”なもので参考書も出ておらず娘はついていけておりません。もちろんコツコツと英文や単語を覚えることが嫌いだという本人の性格もあり、学校の教え方だけが原因というわけではありませが、私が一番心配するのは理解できないまま授業が進んでしまって、英語に苦手意識を持ち、英語の勉強を避けるようになることです。
最初からついていけなかったので一学期の成績が極端に悪く、その成績を見て危機感を持った娘はそれなりに頑張ってテストの勉強をするのですが結果が出ません。見ていてかわいそうになることもあります。娘はだんだんとやる気を失いつつあります。中学1年の12月に英語に対してやる気を失い諦めてしまう、というのは、親としては愕然とするものがあります。家族一丸となってあんなに頑張って合格した念願の中学校でこんなに早く英語に落ちこぼれてしまうとは誤算としか言いようがありません。どうすれば良かったのでしょうか・・・?」
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以下の論文に興味深い報告があります。
「英文が読めない」という困難は、もっと深刻な英語学力不振の原因となる。なぜなら言語は人間の脳内で、音声信号として処理されるからである。つまり、人間は読めない(つまり音声化できない)単語や文章は、脳内で処理できないのである (NHK 取材班, 1993)。これを授業に当てはめれば、生徒がその日に学習して意味内容がわかったテキストの英文を、音読できるようにして帰すことは、英語授業の基本中の基本と言える。 テキストが音読できなければ、家に帰って復習しようにも、脳内の音声回路に乗らないので復習不可能である。そのような状態で、いくら受験問題集を解いたり、塾で文法を詰め込んでも、成果は上がらない。 |
出典:三浦 孝(2012)「指導困難校での英語教育 ―英語を得意にし・英語を好きにさせる指導とは」、『静岡大学教育学部研究報告.教科教育学篇』、第44号、pp.55-84
中学入学後、英語の授業で習った内容は、(習った日の)夕方、家庭で「音読して」復習すること、そうすれば、落ちこぼれる確率がぐんと減ります。
可能であれば、音読後、教科書の音声教材を使ってディクテーション学習*をする。すると落ちこぼれないどころか、英語については飛び抜けた成績優秀者になります。
(*ディクテーション学習とは、音声教材を使って1つの文章を聞いて、あるいは文章の途中まで聞いて、聞いた英文をノートに書き起こすことです。日本語でたとえれば「テープ起こし」みたいな作業です。耳で聞いたものを文字に書き起こすのです。)
ディクテーションをして、間違って書いた単語は(その日の夜に暗記するのは疲れていてつらいので)メモをしておいて翌日の通学時間中に正しいスペルを暗記すると良いです。
以上の内容は、実際生徒を指導する中で筆者が体験してきたことです。
なぜ、「音読学習」をすると英語に落ちこぼれないですむのでしょうか?その上「ディクテーション学習」をすれば、なぜ英語の成績がズバ抜けて良くなるのでしょうか?
三浦先生の論文を読めば、その答が書いてあります。
「人間は読めない (つまり音声化できない) 単語や文章は、脳内で処理できないのである (NHK 取材班, 1993)」
これを裏返せば、英語の音読ができれば、脳内の音声回路を使って英語の勉強をすることができる、ということになります。
「音読学習」をすると脳内の音声回路を使うことになります。繰り返して音読学習を行えば、脳内の音声回路がどんどん開発されていき、英語を第2言語にすることができるのです。(英語脳になるというわけです)
すると、意味もなく無理やり頭に詰め込む丸暗記学習ではなくなり、英語を「使える言語」として習得していけるようになるのです。
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「ディクテーション学習」をすれば、なぜ英語の成績がズバ抜けて良くなるのでしょうか?
これは筆記テストに単語(英文)が正しく書けるからです(笑)。
中学に入学する前に英文の「音読」ができるようにしておく、これが進学校の英語に落ちこぼれないための秘訣です。
特に進学校に入学されるお子様は、英語の音読を身につけておけば、落ちこぼれを防ぐことができます。
ちなみに「ローマ字読み」を使った音読、これはダメですよ。ちゃんと「英語」の発音を身につけてください。
「ミラクルメソッド 英単語暗記大作戦」を使って英単語を学習すれば、英単語のスペルだけでなく「ローマ字読み」と「英語の発音」の違いを学んだ上で、正しい英語の発音も身につきます。
なぜミラクルメソッド シリーズが「音読学習」に役に立つのか、詳しい情報は、【ミラクルメソッド英単語暗記大作戦】のホームページの
「ミラクルメソッド英単語暗記大作戦・独自の特徴」のページに掲載してあります。アドレスは、
https://小学生英語.com
です。