英語が苦手な高校生

先日、ある、新高校1年生の息子様とお母様が来られました。
お母様が言われるには、高校受験では英語が足を引っ張ってしまい、志望校を諦め偏差値が一つ下の高校に入学したとのこと。
それでも本人も親も公立高校に合格できたことをとても嬉しく思っており、高校生になったのを機会に心機一転、英語をやり直したいと本人が言っているので是非ご指導願いたい、と言われました。

私は日頃から英語の実力を見るのは(模擬テストでも偏差値でもなく)英作文が一番良いと思っているので、
中学2年生の5、6月頃に習ったはずの内容の英作文の問題を解いてもらいました。

第1問 スミス先生は3年前に来日しました。

息子さんの答は、
Mr Sumisu came Japan three years ago.(原文のまま)

スミス先生のスミスがローマ字になっている!!!!!!!目が点になりました。
Mr.Smith と書かなければいけません。

もちろん正解は、
Mr.Smith came to Japan three years ago.
です。
・・・・・
「よく公立高校に合格しましたね」というのが私の第一声でした。

現実問題として「心機一転、英語をやり直したい」と言われても、このつづり字の状況から、どうやって高校英語までたどり着けるのか、しばし考えさせられました。

Mr のピリオドが無いのはこの言葉が省略形であることを知らないから。

前置詞のtoがないのは、comeが自動詞だという意識がないから。 

おそらくその後の学習で文型の理解へと知識が広がらなかったに違いありません。

文型を理解し習得できなければ、英語は辛いだけの学習になってしまいます。
なぜなら、英語学習が暗記と日本語訳に頼った試験で点を取るためだけの学習へと置き換わっていくからです。それでも決して良い点は取れません。英語を本質的に身につけていないからです。

英語学習において、単語暗記・つづり字暗記のところでつまずいてしまうと、大切な文法まで手が回らなくなってしまいます。

このお子さんは、中学2年生になる前に英語につまずいてしまったことが、たった一文の英作文で分かりました。

中学1年生になる前に、あるいは中学1年生の夏休みまでに、つづり字暗記のコツをつかむことを強くお勧めします。