中学英語における英単語の効果的な覚え方

中学英語における単語の効果的な覚え方―「音を使った暗記法」―

■中学英語と単語力の関係

大学英語やTOEICとは異なり、中学英語で覚えるべき単語の数は、ある程度限られています。

したがって、コンプリートすることも十分可能です。

むしろコンプリートしておくことで、高校英語、大学英語の土台をつくることができます。

中学英語に限らず、単語の意味を理解できなければ、長文問題でも苦労しますよね。

つまり、長文や短文問題は単語の集合体なのです。

そう考えると、いかに単語力が重要なのかがわかります。

今回紹介する覚え方は、どれも覚えやすく、忘れにくくするための暗記法です。

一度覚えた単語をできるだけ鮮明に思い出し、時間が経過しても忘れないように覚えなければ、単語を覚える意味がありません。

したがって、単語を覚えたつもりでも、テストでよく失敗する方や、時間と共に忘れてしまう方には特にオススメですよ。

■書いて覚える方法は基本、でもやり方を間違えると時間の浪費に・・

英単語をノートにたくさん書いて覚える方も多いですよね。

これはとても効果のある方法です・・と言いたいところですが、実は、暗記するために単語をたくさん書くのは時間のムダだと私たちは考えています。単語は効率よく短時間で覚え、浮いた時間は文法や長文読解、英作文の勉強に回す方がお子様にとってはるかに得になるのでは?

そもそも英単語をノートにたくさん書いて覚えようと努力する間に、その作業量の多さとしんどさにギブ・アップし、早々と英語からリタイアしてしまう中学1年生の多いこと!つまり、英語嫌い、英語苦手になってしまうのです。英単語の暗記方法はお子様の英語嫌い、英語苦手を防ぐための大きなポイントになりそうです。

実は、普通の長さの単語であれば、通常、2回書くだけで暗記できます。2回で覚えられなかった場合、3回目で「決める」。ややこしい単語は最高5回書くまでで覚える。これが「音」を使って覚えるやり方です。音を使って単語を覚える場合「書く回数」は普通のやり方で書いて覚える場合に比べると格段に少なくて済むのです。

■音を使って暗記すれば楽に覚えられる

それでは、音を使って暗記する方法をお教えしましょう。

1.  新しい単語を覚える時はまず「発音」、その単語の「読み方」を真っ先に覚えて下さい。

2. 文字を見て何度も口に出して発音して下さい。

単語の読み方(発音)が分からない時は、学校が交付している音声教材(CDなど)を使ったり、電子辞書をお持ちの方は最近では単語の発音を収録していますのでそういうものを使って、まずは発音を調べて下さい。

発音記号が読めれば、そういう電子機器の無いときにも大きな助けになります。ミラクルメソッド【英単語1200】では、そんな風にどんな時でも困らないように発音記号も同時に学べるよう構成されています。

3.  発音で単語を覚えたのちには、その単語の発音をつづり字に結びつけます。

ここで役に立つのがフォニックスの知識です。

ミラクルメソッド【英単語暗記大作戦】では、このフォニックスの知識を「音声クイズ」を解くことで身につけることができます。小学生の低学年のお子様から使えます。中学1年生にとっては「楽勝」教材です。

さて、発音で覚えた英単語をフォニックスの知識を使って「つづり字」と結びつける。ここまでは「目で見るだけ」でやってしまいます。

そして次に手を動かすことで体に覚えさせる、つまり「書く」という作業を通して脳に「つづり字」を叩き込んで暗記するのです。

4.  口に出して発音しながら、フォニックスの理論で理解しているつづり字を実際に書いてみます。この時、もちろん暗記しようとしている単語は「見ないで」書いて下さい。一回で書けた場合、すでに暗記できています。あとは「発音」を忘れないようにすれば、「つづり字」を忘れることは無いでしょう。

1回目でつづり字がうまく書けなかった場合、正しいつづり字と比較してどこを間違ったかチェックします。間違いを把握したら、再び、つづり字を書いて下さい。もちろん暗記しようとしている単語は見てはいけません。発音を口に出して言いながら自分の力で書くのです。2回目で書ければ暗記できています。心配であればもう一回書いて下さい。正しく書ければ暗記できています。

5.  可能であれば1週間後、または試験前にもう一回書いて見てください。ここで書ければ、もう忘れることはないでしょう。

こうやって、英単語を効率よく覚えることができれば、学習エネルギーを英文読解や英作文、そして英文法の演習などに向けることができますので、英語がどんどん得意になっていくことでしょう。

■単語のイメージを具現化する

これまでは単語のつづり字の暗記法を書いてきましたが、単語の「意味」の覚え方について少し書いてみま小。単語の意味を特定の「日本語訳」で覚えてしまうと、後々その訳語に合わない使い方をされた時に、さっぱり意味が分からない、ということになります。

だから、できれば単語の意味を具体的にイメージしながら覚えると効果的です。

たとえば at という前置詞、日本語訳なら1番に「〜に」と書いてあります。

I’m at school. (私は学校にいます)

でも Look at the blackboard.(黒板を見なさい).

だと「〜に」ではなく「〜を」になっているので、「〜に」という日本語訳で覚えている人は困ってしまいます。

それでは単語の意味を具体的にイメージしてみるとどうなるでしょうか?

at のイメージは「点」です。場所であれ、時間であれ、その「一点」を指し示すときに使うのが at なのです。

I’m at school. 学校という「一点」に私はいる。

Look at the blackboard. 黒板という「一点」に目を向けなさい。

I got up at six this morning. 6時という時間の「一点」で起きた。

実際にat が指し示している「一点」を思い浮かべながらatを覚えます。

すると、忘れにくくなるだけでなく、自由自在にatを使いこなせるようになります。

こんな風にテストの文章でatを読んだ際、頭の中で日本語訳に変換する前に、「指し示す一点はどこだっけ?」という風に、イメージが先行して思い浮かぶのが理想的です。

これは名詞や動詞、形容詞など、すべての英単語に言えることなので、積極的に実践してみましょう。

■せっかく覚えた単語の発音を忘れないためには?

英単語暗記を持続させるための一番良い方法は、その単語の「音」を忘れないことです。「音」さえ覚えていれば、フォニックスの知識からつづり字が書けるからです。

単語の発音を覚えておくために、時々音読をするのが良いでしょう。

しかし単語ばかりを音読するのはちっとも楽しくありません。お父様やお母様は高校時代に「XX単」「英単語暗記何千語」みたいな単語集の暗記を経験されたかと思いますが、単語の羅列は全然楽しくないですよね。

やはり音読は文章です。文章や会話文を読むととても楽しいです。

音声教材の後について、何度か音読したのち、自分の力で何度も繰り返して音読し、できればそこに書いてある文章を全部でなくても、ところどころでも暗記してしまうくらいの音読学習がオススメです。すると熟語や短文も自然に頭に入ってきます。

もちろんこの段階に到達するためには、繰り返しになりますが、個々の単語の発音を基本に、ていねいな暗記が必要です。

以上のように、中学英語において単語力は必要不可欠です。

より多くの単語を覚えておけば、それだけ英語力がアップする可能性が高まりますよ。

今回紹介した覚え方は、小学生の間に身につけておくととても役立ちます。

もちろん中学1年生の皆さんには特におすすめです。まだ間に合います。ぜひ早急にやってみてください!